CF班

まる子ムの生息地です。本読んだりゲームしたり。

田中一光の文字とデザイン/田中一光/1977

 

 

ライ麦畑でつかまえて」のブックデザインがやっぱり好きで。デザイナーの名前をたどって本著に辿り着きました。

田中一光白水Uブックスシリーズのブックデザインをした人です。他には西武百貨店の包装紙のデザインやロフトのロゴ、無印良品のトータルデザインなど。日本を代表するグラフィックデザイナーだそうです。

 

本自体は、著者が作成したポスターの製作裏話と、「タイポグラフィックデザイン」の考え方、若い世代に向けたアドバイスなどの技術書的な内容でした。

 

「タイポグラフック・デザインは言葉の意味やランクなどの諸々の制約を無条件に受けて立つ仕事である。そしてそれは文や字句との出会いであり、それらに対する僅かに残された創造の世界への挑戦と理解しなければならない」

「デザインの作業は苦痛であってはいけない……肩をおとして、鼻唄でも唄う気分で自分自身を開いておくこと」

考え方がとても面白かったです。白水社から出ている他の著書も読んでみたいと思いました。