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まる子ムの生息地です。本読んだりゲームしたり。

Pepperの衝撃!パーソナルロボットが変える社会とビジネス/神崎洋治/2015


2014年、ソフトバンクモバイルはパーソナルロボット「Pepper」を発表した。Pepperは人間の感情を認識し、自律的に学習する人型ロボットである。
日本におけるこれまでのパーソナルロボットの歴史を振り返りつつ、これからのロボット技術におけるビジネスチャンスを模索する。



「ロボットが人間の感情を自律的に認識する」
欧米では、これを恐ろしいと感じる人が多いらしいです。ロボットが人間の領域に立ち入ることにとてもナーバスで、職を奪われたり、人間に危害を加えたりすることを常に心配するとか。
一方、日本では「鉄腕アトム」や「ドラえもん」などのアニメの影響なのか、ロボットは愛らしく、人間の味方で、人間の役に立ち、寄り添ってくれる存在だと考える人が多い。
日本人のこのロボットへの眼差しが、Pepperを誕生させる土壌となったと説明している点が面白かったです。


他にも、ソニーAIBO、ホンダのASIMOなどの開発の歴史が詳細に説明されていました。
ロボットは二足歩行をさせるのがものすごく大変で、ASIMOの開発は二足歩行への挑戦といってもいいぐらい。その点で、Pepperは最初から二足歩行を諦めたことで、バッテリーの持ちが何倍にもなったと……なるほど〜〜!


ソフトバンク孫正義氏が掲げる「新30年ビジョン」や「脳型コンピュータ」の話、人間より頭の良い存在があることを許すべきか、など、Pepperを通して考えさせられることが多いと思いました。


余談ですが、近所のイオンのフードコート横にPepperくんがいて、道行く人に健気に声をかけまくっていたんですが、あるときから姿が見えなくなりました。
近くにいた店員さん
「Pepperくんは壊れて撤去されました。もう二度と戻ってきません」