テレビのメモ
「最後の講義 石黒浩」
求道者
すべての人間はロボットになる
研究者は毎日最期のつもりでやってる
石黒氏は絵描きになりたかった。絵描きになるのは研究者になるよりもはるかに難しい。少なくともまともにご飯を食べるためには…
①ロボットで人間をつくる
人はアンドロイドに恋をするのか?
自律的に会話するアンドロイド
返答パターン4000質問をつくるヒェ…
人の気持ちを考えなさいという大人たち。ハァ?→そんな無責任な。君らは本当に人の気持ちを理解しているのか?
そもそも自分は物心ついたとき、なにに疑問を持っていたのか?
大学生ぐらいになるともう手遅れですがね。固定観念でガチガチに固められてますから。
平田オリザ 演出家 人間をよくわかってる
演出、タイミングをわざとずらす
心とは何か
考えることを放棄していた人間にとって大切なことを再度考えさせてくれる
「ロボットは人間を映す鏡である。ロボットを通して人間は人間を知る」
僕の興味は自分自身、アイデンティティ
アイデンティティの所在は、定義は
②ロボットだけが知っている人間
石黒氏のアンドロイド「ジェミノイド」が仕事をしても給料が支払われない
「労務費払わない言うたんですよ。おかしいだろと。僕の喋りも動きもだいたいあるじゃん。100パーセントじょない、でも8割ぐらいあるから、8割ぐらい給料くれって言ったら、くれないわけだ。その理由は脳みそがないとか、胃がないとか内臓がないとかっていうことなのかもしれないけど、研究所にはいって今まで一度も脳みそ入ってるとか、内臓入ってるとか調べられたことない。そんな曖昧なものってないでしょうと」
存在の定義は?
人間の価値は?
価値を探すために生きるのが人間の生き方
動かし方、イメージが内と外とで違い、乖離
講演私の存在が二倍になる
存在の拡張
夏目漱石のアンドロイド
失われたその人の存在感を再現できる
想像上の人物を再構成する
「ロボットは人間を映す鏡である。ロボットを通して人間は人間を知る」
小さい子はジェミノイドを見て泣く(そもそも本人を前にしてもだいたい泣く)
万人が関われるようなアンドロイドは?
③究極の人間とは
・万人に愛されるロボットとは
ニュートラルな姿にした「テレノイド」
・不気味なロボットが愛される理由
声から相手を想像する、いつもポジティブな情報として保管される
想像力はロボットを人間にする
「ポジティブな想像を引き出すロボット」
ラグビー 抱き枕
・人になる!?抱き枕
好きなあの子と…リラックス効果
小学一年生の実験
存在感の強さ
声、見かけ、臭い+触覚
声+臭い
「2つの知覚があれば存在を感じる」
人間探求
④1000年後の人間
人間はどのように進化するのか
一.遺伝子
二.技術
技術による進化は遺伝子による進化よりも遥かに速度が速い
人間=動物+技術
・技術を使うサル 人間
・人に「生身」の体は必要ない
「生身の身体は人間の定義に必要な要件ではない」
「止まらない技術開発と技術による能力の拡張」
最後の砦は脳?
ブレインアップローディング(脳活動をコンピュータに移植する)
・脳はコンピュータに置き換わる
すでに起きているシンギュラリティ
技術の変革点、爆発的な発展
コンピュータがコンピュータをつくる人間を置き去りにして未来
18ヶ月で二倍、コンピュータは性能を向上させる
「さらなる人間の進化とはその体を機械化することである」
・人は機械の体になる
無機物化
・なぜ有機物(人間)が存在するのか?
有機物が存在した意味
複雑な分子構造を持つ有機物は環境適応性が高い
一方、その複雑な構造は壊れやすく永遠に維持できない
タンパク質は120年が限度、太陽に異変があると有機物の体は消滅してしまう。生物は生き残りゲームを戦っている、環境変動に適応できなければ消えるだけ。
人間という有機物の体は物質の変化(知能化)を加速させるための手段にすぎない
我々がロボットに興味を持ち、ロボットを通して人間を見ようとする根本的な意味はここにあるのでは
無機物の知的生命体になるという使命
【質疑応答】
・人間とロボットの境目は?
肉体の制約から解放されるのが人間
・無機物化は神の領域を侵すのでは?
技術で能力を拡張するのは、遺伝子のメカニズムから外れてしまっている、人間の存在そのものがすでに神の領域を侵している。運命を受け入れるしかない。
「人間の存在が神の領域を侵している」
・1000年後 人間の側面は残るか
宇宙環境のあれこれに耐えられない。狂ったように技術開発している意味。人を知ることが重要
・人を知ることの意味
今が進化のピークか?
現状にすがるより、新たな可能性を見つける方が生きている価値を見いだせる
体を置き換えていって残る人間のタネ。最後に残るものがなにかを見ようとしている、技術による人間理解のひとつの方法
人間とは何か?
「青春の夢に忠実であれ」
【感想】
・人間が死ぬときに消える「なにものか」が人間を人間たらしめているものなのでは。
・僕はそこに、ほんとうの人間を見た。「それ」に魂を見いだすものもいるということを……