アンダー・ハー・マウス/エイプリル・マレン/2017
大工のダラスはレズビアン。バーで女の子を引っかけ、毎晩違う相手と寝るという生活を送っている。ある晩、仕事現場の隣に住んでいる女性とたまたまバーで出会う。彼女は、婚約者とこの街に引っ越してきたジャスミンだった。ダラスはジャスミンに猛アタック。彼女も、自由に生きるダラスに次第に惹かれていき…
エリカ・リンダーによる、エリカ・リンダーファンのための映画だった。黒いレザージャケットにブロンドをオールバックにしてて、すごいイケメン。若かりし日のレオ様にちょっと似てる。そりゃ女の子も、こんな男前女子に迫られたら簡単に落ちますよ。
官能ロマンスなので、セックスシーンはそれなりに出てくる。いやらしさよりも、繊細できれいな感じだった。
ジャスミンがバスルームで、バスタブに足をひっかけて蛇口の水流で自慰するシーンでさえも美しい…(伝わるかな?)
出てくる女性みんな身体がすごくきれい。
裸で長い首飾りをジャラジャラさせながらダラスとセックスする女性が出てくるんやけど、それ見て、中学のときに読んだ、よしもとばななの『ハードボイルド』を思い出した。
“私が彼女とセックスするとき、彼女のしている首飾りがジャラジャラと顔に当たって……” (うろ覚え)
という表現があって、
「女の子どうしで…??突っ込むものないのにどうやってするの???」
と馬鹿正直に当時の友だちに聞いたりしてた。
あれ、学校の図書室に堂々と置いてあったんやな。ほんの一文だけの表現やったけど、愛は男女間だけのものじゃないんや…と衝撃を受けた。
どうやるのか? その質問は今となっては野暮ですね。実際どうするのかなんて、それこそカップルの数だけあるだろうから。触り合うだけでも、キスだけでも、突かれる感覚が好きなら挿入もありやろうし、それぞれ。
その中でも、映画の中のダラスは、勝負の夜は下装備していくんですよ…パンツ脱いだら即挿入オッケーな状態。いけいけすぎてびびる…でも、イケメンなので許される。
いろいろあって、ジャスミンが女性と関係を持っていることが婚約者にばれる。
彼女はダラスに別れを告げて、婚約者と仲直りセックスしようとするんやけど、裸で抱き合っていざ入れます…というときに、堪えきれずにわっと泣き出してしまう。
そのシーンがもうとにかく繊細で切なくてぎゅっとなった。