永久帰還装置/神林長平/2008
火星で正体不明の男が目覚めた。彼は1000年前の地球からやってきた刑事で、この世界を創った「ボルター」という存在を追っているという。情報戦略室のケイ・ミンは事態に対処すべく男に接触するが──
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バイクチェイスあり、銃撃戦あり、戦闘機も出てくる。
人間の身体を欲しがる人工知能とのバトルも面白かった。
そして「帰る」ということの哲学的、科学的な考え方。最高でした。
「帰るためには、帰るところを愛おしく思い、そこがどんなに心安らぐ場であるかを思い出さなくてはならない」
「すべてのものは、帰っていくべきよ。みんなそうなのよ。分子も、原子も、陽子すらも崩壊する。みんな、太初の状態に戻る。それが、帰るということなのよ。みんな、すべての存在は、帰る旅をしている」
